「彼岸も近いが耳は生きてる」——街頭演説を聞いて思ったこと

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危機感ゼロのぬるま湯世代、それでも演説に耳は傾く

「もう歳だから」「自分には関係ない」——そんな気持ちで日々を過ごしている私が、ふと耳にしたYouTube動画の街頭演説。それは「日本保守党」の名を冠していたが、私の知っている“あの”保守党とはどうやら別物らしい。

正直、内容は物騒すぎて信じがたい。だがなぜか気になって、ウォーキング中に最後まで聞いてしまった。

「本当なのか?」「杞憂だろうか?」——判断はつかない。

ただ、分断や対立を煽るような語り口には、どうにも逃げ腰になる。人は一人一人、会って話せば分かり合えるものだと、いまだに信じている。けれど、世の中には煽られて過激化する人もいる。その現場には関わりたくない、そんな戦う身体はもう持ち合わせていない。

とはいえ、「世の中を変える力はない」と思っていても、今なにが起きているのかを知りたいという好奇心だけは、まだ残っている。

自然と耳に入ってくるこの手の話題。第三次世界大戦なんて言葉も飛び出す。正直、眉唾に思える。でも、どこまでが誇張で、どこからが現実なのか、その境界がよく分からない。

情報があふれすぎていて、もはや判断がつかない——そんな、今朝の出来事だった。

▶︎ 話題の動画:


[要点]

この街頭演説では、以下のような主張が語られていた:

  • クルド人など外国人による犯罪が野放しで、日本人はパン一個でも捕まる
  • 大学教授の上に中国人の管理職が採用される
  • 日本の治安と主権は危機的状況
  • さらには「第三次世界大戦」というワードまで飛び出す

[注釈]

(*1)本稿で取り上げた「日本保守党」は、石濱哲信氏を党首とするグループで、2023年に百田尚樹氏が設立した日本保守党(通称“百田保守党”)とは別組織です。

石濱氏は元自衛官で、以前から「日本保守党」を名乗って活動していた人物。

[口コミ評価]

石濱氏の政治活動は、反グローバリズムや反中・反韓、反ワクチン、ディープステート陰謀論など、極右的な主張を含むことが特徴です。彼は「日本の復活」を掲げ、外国人排斥や自警団の設立を提唱し、仏教の五戒(*2)を世界に広めることで日本の存続を図るべきと主張しています。また、彼の活動には、クルド人問題やワクチンに関する陰謀論など、過激な内容が含まれていると指摘されています。陰謀論など真実は確かめていないのであくまで2次情報です。


一方、一般によく知られる「日本保守党」は、2023年10月に設立され、代表に百田尚樹氏、事務総長に有本香氏、共同代表に河村たかし氏を擁しています。2024年10月の衆院選で3議席を獲得し、政党要件を満たしました。


(*2)仏教の五戒 [出所 参考 Gemini]

仏教の五戒(ごかい)とは

仏教の在家信者が守るべき基本的な五つの戒律のことで、以下の五つです。このような戒律があるという事は、放置すれば人間界でよく起こり得る事だ、と捉えられます。守れるものであれば、戒律は必要がない。そして宗教の必要性も併せて感じ取ることができる。

  • 不殺生戒(ふせっしょうかい): 生き物を殺さないこと。これは、人間だけでなく、すべての生命あるものを尊重する心を養うことを意味します。
  • 不偸盗戒(ふちゅうとうかい): 与えられていないものを取らないこと。他人の所有物を尊重し、正直であることを意味します。
  • 不邪淫戒(ふじゃいんかい): 不正な性的関係を持たないこと。貞操を守り、健全な人間関係を築くことを意味します。
  • 不妄語戒(ふもうごかい): 嘘をつかないこと。真実を語り、誠実であることを意味します。
  • 不飲酒戒(ふんじゅかい): 酒を飲まないこと。これは、飲酒による判断力の低下を防ぎ、他の戒律を破る可能性を減らすためとされています。現代では、過度の飲酒を慎むという意味合いで解釈されることもあります。

これらの五戒は、強制的なものではなく、あくまで自発的に守ることが推奨されます。五戒を守ることで、自己中心的な欲望を抑え、他者への思いやりを育み、穏やかな心で生活を送ることができるとされています。

2025/5/4