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今日はこれから高齢者仲間に会う。
しかし、相手は私より10歳も上なのだがその年齢をまったく感じさせない。頭の回転は早く、会話も明瞭。私は彼女より一回りほど年下だが、体力面を除けば、その差をあまり意識せずにいられる。
こうした現実に接すると、自然と考えさせられる。「なぜ女性は男性よりも長生きするのだろうか?」
その理由は、単なる偶然ではなく、生物学的にも社会的にも説明できる現象のようである。
女性の方が長寿である理由とは?
- X染色体が2本あることによって、遺伝病や免疫の面で男性より有利である。
- 女性ホルモン(エストロゲン)には、動脈硬化を抑える働きがあり、心血管病リスクが低い。
- 一方、男性は事故・暴力・喫煙・過労など危険因子が多く寿命を縮めやすい。
- さらに、国家ごとに男女差の程度が異なる。日本では約6年の差があるが、ロシアでは10年近く差がある一方、スウェーデンなどでは3年程度にとどまる。つまり社会環境も寿命差を左右する。
まとめとしての実感
こうした知見を知れば知るほど、単に「元気な高齢女性」への驚きだけではなく、人間の生命の在り方や性差、生き方の選択にまで思いが及ぶ。私はこのご高齢な方のように、年齢を重ねてもなお、周囲に良い影響を与えられるような存在でありたい――とは思うが理想に過ぎないかもしれない。それは、自然老化の中で認知症への危惧が頭を掠めるからである――
次に連なる思いは、「私自身の健康管理の考え」や「これからの老いとの向き合い方」へとつながる。しかし、キリのない疑問が湧いてくるだけなので書いてしまった矢文を放ってしまう。250528記。
[参考]
■ 寿命差の国際比較
◉ 2022年の世界の男女平均寿命(WHOデータより一部抜粋)
国名 男性寿命 女性寿命 差(年)
日本 約81歳 約87歳 6年
アメリカ 約74歳 約80歳 6年
スウェーデン 約81歳 約84歳 3年
イタリア 約80歳 約85歳 5年
ロシア 約64歳 約74歳 10年
※上記は近年の傾向からの推定値