チュニジアの議会選で投票率が8.8%という記事が目についた。
チュニジアは独裁から民主化が進んだかと思っていた。しかししばらくしてまた独裁政権へと進んでいると聞く。
その理由は、私的には自民から民主党、そして再び自民にもどった理由に似ていると感じる。もちろん、国特有の事情はあるにしてもである。
何事も新しいことは、そうそう期待通り進むものではない。一般大衆はそこは我慢できない。前のほうがよかった、といって前の体制にもどる圧力が生じる。どこでもよくある現象だと思う。努力しなければ、改善は進まない。とくに新しい試みであればあるほど、いろんな問題が噴出する。そこを乗り越えてこそ改革はすすむ。
この点、革命は破壊的なパワーがあって実る。それは一般に流血を伴う。日本の明治維新のような無血革命が成し遂げられる例は諸外国ではすくないようだ。アメリカのように民主主義が進化した国は、二大政党となり、ちょっとした政策ミスがあればすぐさま交代が進む。そして、前の政権の主要メンバーは総入れ替えとなる。日本も、そういう文化になればいいと思う。しかし、もちろん日本の良さもあるし、その体制に比較的安定感を見出して賛同している方々も周りにはいる。変化を好み、その混沌の中から新しい改革の芽をみつけてそだてようなどという考えこそめずらしいのかもしれない。
参考文献
東京新聞朝刊4面 || 2022/12/19
「アラブの春」権力闘争で陰り || 大統領に独裁色、不参加政党も