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世界史の流れから見る「英国貴族制度の終焉」
1. 中世:貴族は国家の支配層であった
中世ヨーロッパでは、王と貴族が国家の支配階級でした。
土地を所有する貴族は軍事力を持ち、王は彼らの協力によって統治を行いました。
イギリスでも同様で、貴族は単なる身分ではなく政治権力そのものでした。
その象徴的制度が上院にあたる貴族院です。
ここでは王から爵位を与えられた貴族が政治に直接参加しました。
2. 17世紀:王と議会の戦い(近代国家の誕生)
イギリスでは17世紀に大きな政治変動が起こります。
- 1642年 清教徒革命(内戦)
- 1649年 国王チャールズ1世処刑
- 1688年 名誉革命
この過程で、王の絶対権力は否定され、
「議会主権」という政治原理が確立しました。
しかし、この時点でも政治を担うのは依然として貴族と地主階級でした。
3. 19世紀:産業革命と民主化
産業革命により社会構造が変わります。
新しい力を持ったのは
- 商人
- 産業資本家
- 都市の市民
でした。これにより、議会制度は徐々に民主化されていきます。
[主な改革]
- 1832年 選挙法改正(中産階級に選挙権)
- 1867年 都市労働者に選挙権
- 1918年 ほぼ普通選挙
つまり政治の主役は、貴族 → 市民へ移っていきました。
4. 20世紀:貴族院の権力縮小
貴族院は長く政治的影響力を持っていましたが、20世紀にその権限は大きく縮小します。
- 1911年 議会法→ 貴族院は法律を拒否できなくなる
- 1949年 議会法→ 法律を止められる期間も短縮
これにより、政治の中心は完全に下院(選挙で選ばれる議員)になりました。
5. 1999年改革:世襲貴族の大幅削減
トニー・ブレア政権は大改革を行いました。
それまで700人以上いた世襲貴族議員を92人まで削減しました。これは「暫定措置」とされていました。
6. 2026年:世襲議員制度の完全廃止
今回の改革で、残っていた世襲議員もすべて廃止されます。
つまり政治制度としては中世封建制度の最後の名残が消えることになります。
歴史的意味
この出来事は、世界史の長い流れで見ると次の変化を象徴しています。
- 血統による支配の終焉
- 民主主義の完全化
- 階級社会の制度的整理
イギリスは革命ではなく、数百年かけてゆっくり制度を変えてきた国です。
今回の改革は、その長い歴史の最終章の一つと言えるでしょう。
(完)
▶︎ノリさん投稿
国語辞書 天眼鏡と共に買い
春が来て 国語辞典を 入手する
常備薬 もう卒業したいと 思う吾
▶︎260330(月)曇
かの大樹 新緑纏って 清々し
▶︎260331(火)雨
朝サラダ マヨネーズと酢で 旨旨し
振袖に 袴をはいて 卒園だ
>卒園おめでとう!
雨続き 春短くて 夏来るか
早取りの 季節は 人を驚かす
春短(みじか) 桜の命と 同じなり

